外出自粛ということで、久々にしっかりと映画を見ました。
今回選んだのは、「旅立ちの時」(原題:Running On Empty)。StandBymeのリバーフェニックス主演の作品です。
本作を初めてみたのは、5年前。丁度社会人になる手前でした。親離れ・自立をテーマとした作品なので、当時の実家住まいの私と、今とでは、少し感情移入の仕方が変わったように思います。
青春ものを見たい人には是非勧めたい作品!
監督: シドニー・ルメット 原作・脚本: ナオミ・フォナー
撮影: ジェリー・フィッシャー
出演: リヴァー・フェニックス/マーサー・プリンプトン/クリスティン・ラーティ
制作国:アメリカ 1988年
ダニー(リヴァー・フェニックス)は、大好きな両親と仲の良い弟を持つ高校生。しかし、彼には誰にも打ち明けることのできない秘密があったのだ。彼の両親は、60年代の反戦運動でテロリストとしてFBIに指名手配された犯人の一人だったのだ。名前を変え、髪の色を変え、引越しだらけの人生だったダニーにも、青春といえる時が来たのだった。
ニュージャージーに引越し、音楽教師のフィリップス先生にピアノの才能を認められ、音楽大学の入学を勧められる。さらに、フィリップス先生の娘のローナ(マーサ・プリンプトン)に恋に落ちる。
そんなある日、ダニーの両親を訪ねたかつての同志が、ダニーの両親が犯人であることをばらそうとする。すべてを捨てて音楽に専念するか、愛する家族とともに引越しの人生を共にするか、ダニーにとって人生の選択であった。
そして、また引越しの日がやってきた。引越しの日、カーラジオから流れたニュースで、ダニーの家を訪れた同志が、逮捕されたというニュースが流れる・・・。
本作の見どころは、「家族愛」。これに尽きます。
犯罪者だからこそ、非常に絆が強い家族なのですが、ダニーには彼女(ローナ)もできて、音大への思いも徐々に膨らんできます。両親に内緒で、音大のオーディションを受験してみたり。
そんな中、息子の心情を察して、母親はダニーを自立させようとします。14年ぶりに自分の父親に会い、ダニーを引き取って、音大に通わせてくれないかと頼みます。ここの親子のやり取りがとても良いです・・・。
一方で、父親はダニーの考えに激昂します。家族は常に一緒にいるべきと言い張って、ダニーの声に耳を傾けもしません。
そして、また引っ越しのタイミングがやってくるのですが、ここのラストが非常に泣けます。組織の仲間が殺されたことをラジオで知って、最終的には、父親はダニーにこう言います。「自分の人生を生きるんだ。ママや私のように。他人に左右されるな。」
この、とても爽やかな別れ方!実にかっこよい!
あと、海辺のシーンも可愛かったです。
非常に爽やかな気分になれる本作品!
どんな年代の人に向けてもお勧めできる名作だと思いました。