今回は、コーヒーのお話。
私は、大学生くらいから、ほぼ毎日コーヒーを飲むようになりました。
いわゆる粉状のレギュラーコーヒーを買ってきて、毎朝ドリップしてます。
ただ、別に「めっちゃおいしい!」と思って飲んでいる訳ではなく、
「リラックス」とか「朝の習慣」という理由です。
そんな毎日飲んでいるコーヒーですが、「コーヒー豆って何?」とか、「焙煎って何?」とかよく知らないことが多い。
せっかくなので、調べてみました。
コーヒーができるまで
私たちが普段飲んでいるコーヒーができるまでには、大きく4つのステップがあります。
- 【収穫】「コーヒーノキ」が果実を実らせる
- 【精製】 果実から「生豆」を取り出す
- 【焙煎】 生豆を加熱して、香り、色などを出す
- 【抽出】 水でコーヒーの成分を取り出す
4つめの抽出については、私も毎日行っており、なじみ深い方も多いかと思いますが、それまでの3つの工程についてはあまり考える機会もないですよね。
それぞれ、簡単に調べてみました。
1.収穫
「コーヒーノキ」という植物が、年に数回白い花を咲かせた後に、果実を実らせます。
この果実を収穫するのが、第1ステップですね。
ピーマンみたい。
そもそも、「コーヒーノキ」とは何か。
Wikipediaで調べると、「アカネ科コーヒーノキ属(コーヒー属、コフィア属)に属する植物の総称」などと説明があります。
「コーヒーノキ属」には100種類以上の品種があるのですが、
そのうち、コーヒーのために栽培されているのは、「アラビカ種」と「カネフォーラ種(ロブスタ)」の主に2種類のようです。
※そのほか、「リベリカ種」なども有名ですが、生産量はごくわずかで一般的ではない
ちなみに、日本でも育てることは可能なようで、園芸店などで苗が売っているようです。
今度チャレンジしてみたい!
アラビカ種
コーヒーの全生産量の7割近くを占めており、私たちが普段飲んでいるコーヒーは大体この「アラビカ種」に該当します。
15~17世紀に飲用が広まった最初のコーヒーであったようです。
ちなみに、コーヒー栽培が世界中に広がった理由として、この「アラビカ種」が育てやすい品種だったことも一因であるようです。
とくに、自分の花粉とめしべで受粉(自家受粉)が可能な品種であったために、
ロブスタ種などの自家受粉ができない品種と比べて、少数の苗木でも育てやすかったということですね。
これも多分、ピーマンと同じです。
カネフォーラ種(ロブスタ)
「ロブスタ」という名の通り、「頑丈」「粗野」な品種とのことです。
耐病性に優れるなどのメリットがある反面、香味はアラビカ種よりも「粗野」として位置付けられており、安価に流通している品種です。
アラビカ種よりも歴史は浅いようです。
2.精製
2番目の工程では、収穫した「コーヒーノキ」の果実から、「生豆」を取り出します。
味の素AGSさんのこちらのページがとても分かりやすかったです。
とくに、生豆を直接覆っている「種皮」(パーチメントと呼ばれます)をどのように外すかで、精製方法はいくつかの種類に分かれます。
代表的なのは、下記2つ。
・乾式精製(ドライプロセス):果実を天日干しして乾燥させてから割る(原始的な方法)
・湿式精製(ウェットプロセス):水中に漬けて微生物による発酵作用を利用(主流の方法)
そのほかにも、「ハニー式」、「スマトラ式」など色々な精製方法があるようです。
まぁ、豆が取り出せれば何でもよいんじゃないかなと思います。
(コーヒーの品質という意味では、次の「焙煎」の工程の方が重要です)
なお、実際は、生豆を取り出した後、各国に輸出する工程が入ります。
カビが生えないよう水分量を12%以下まで乾燥させてから、日本にもやってくるようです。
3.焙煎
次は、取り出した「生豆」を加熱して、香り・色などを出します。
コーヒーの苦み・香りなど様々な成分は、このステップで作られるため、この焙煎の工程が最も重要であると言われます。
焙煎のイメージは、文字よりも動画で見た方がわかりやすいです。
要は、文字通り「豆を煎る」ということ。フライパンでも可能みたいです。
豆を加熱することで、豆内部での「温度上昇」、「水分の気化」、「焙焦反応」などが発生します。
内圧上昇によって、「パチッ」と音が出て爆ぜるのが2回発生するのが特徴です。
この過程において、生豆中の様々な成分が化学反応し、酸味や苦味が生成されるのですねー。
なお、動画内にもありましたが、焙煎度合いは下記のように8段階で説明されることが多いようです。
「浅煎り」、「深煎り」くらいの区分しかないと思っていたけど、こんなにあるのですね。
各区分がどれくらい厳密に異なるのか分からないですが、一度飲み比べしてみたい!
焙煎度 | 度合 | 味 | 目安 |
ライト | 浅い | 酸味 | (1爆ぜ) |
シナモン | |||
ミディアム | ↑ | ↑ | |
ハイ | 中 | 中 | (2爆ぜ) |
シティ | ↓ | ↓ | |
フルシティ | |||
フレンチ | (油の抽出) | ||
イタリアン | 深い | 苦い |
4.抽出
最後の工程では、水を利用して、焙煎したコーヒー豆の成分を取り出します。
コーヒー豆を挽く
まずは、コーヒーミルで、豆を粉砕する必要がありますね。
豆を粉状に細かくすることで、水と触れる表面積を増やし、成分を取り出しやすくします。
ちなみに、焙煎前の生豆の状態では、硬すぎて粉砕しにくいようです。
焙煎することで、豆の細胞壁が「硬くて脆い状態」になり、挽くことができるようになります。
なお、表面積が増えることで酸化も早くなり、香りの飛散なども進みます。
豆の時よりも5~10倍劣化が早くなると言われており、「できるだけ抽出直前に豆を挽くのが望ましい」という理由です。
また、コーヒー豆の挽き方は「粗挽き」~「極細挽き」などと、粒度の大きさによって分類されます。
「小さいほうが成分を抽出しやすいのでは?」と思いましたが、粒を小さくしすぎると、「まずい成分」まで出やすくなってしまう側面もあるのですね。
そのため、抽出方法によって変えるのが良いようです。(エスプレッソなど短時間で抽出するものは「極細挽き」にするなど)
ちなみに、粉の大きさを揃えるだけでも、コーヒーの味は大きく変わるようです。
抽出する
次に、実際に「水」を使って抽出を行います。
抽出方法は大きく分けて2つのタイプがあります。
ドリップコーヒーが最も主流かと思いますが、その他にも色々ありますね。
コーヒー粉で層を作り、それに水を通過させる方法
(例:ドリップ、エスプレッソ、ウォータードリップ)
コーヒー粉と水を一度に混ぜる方法
(例:プレス式、サイフォン、冷媒式)
※紅茶と同じ
参考文献
下記本と、上記リンクを貼った複数のwebページを参考にしました。
ちなみに、下記本の著者は医学博士らしく、科学的に「コーヒーの化学反応」や「焙煎による物理変化」などを解説されていて、正直分からない部分もあるけど、面白かったのでおすすめ。